家の冷凍庫で作った氷、白いやろ。
真ん中が雲みたいにモヤ〜ッと濁って、よう見たらボコボコの空洞まで入っとる。
臭さと不味さが詰まったカチカチのスポンジみたいなもんやね。
あれをロックグラスに放り込んで、ええウイスキー注いだときの絶望感・・・。
君も一回は味わったことあるんちゃうか?
ほんでエエ店で飲んだら、氷がガラス玉みたいにスコーンと透き通っとる。
「なんでウチのはああならへんねん」って思うわけや。
あれな、水の問題ちゃうねん。凍らせ方の問題や。
わし、こう見えて家飲み歴だけは無駄に長いさかい、氷にはアホほど金と時間をドブに捨ててきた。
クーラーボックス何個も潰したし、家の冷凍庫の中身を全部出して製氷道具で占領。
家族に本気で殴られたこともある。
そんな、常人では耐えられへん気ぃ遠なるような回り道の結論。
今日は惜しみなく全部おしえたる。
先に結論:透明な氷を手に入れる方法は、たった3つしかない
先に結論から言うとくわ。
家で透明な氷を確保するルートは、この3本だけや。
- 買う …… コンビニ・スーパーの純氷。1分で解決。コスパも実はそんな悪ない。
- 方向凍結でDIYする …… クーラーボックス1個。ちょっと手間はかかるけど、ほぼタダで店レベル。
- 専用の製氷器に金を払う …… 家庭用の冷凍庫で使える断熱構造の製氷器。放り込んどくだけ。丸氷も作れる。
ほんで、この3つの根っこにある理屈は全部おんなじや。
「水に溶けとる空気を、氷になる前に追い出す」

これだけ。
「はぁ?」って思うかもしれんけど、ほんまにこれだけの話やねん。
そもそも、なんで家の氷は白く濁るんか
ここを分かっとらんと、ネットに転がっとるウソ情報に永遠に振り回されることになる。
一回だけ理屈の講習やるけど、ちょっとだけ我慢して、”氷が白く濁る理屈”を脳みそに刻んどいてや。
犯人は「水に溶けとる空気」や
水道水にはな、目に見えん空気(酸素とか窒素とか)が、ものごっつい溶け込んどるねん。
ほんで水が凍って氷の結晶になるとき、この結晶構造の中に空気は入れてもらわれへん。
氷の格子から、ポイっと追い出されるわけや。
行き場を失った空気ちゃん。
ちょっと可哀想やけど、まだ凍ってない水のほうへどんどん押しやられていく。
家庭の冷凍庫はマイナス18〜20℃。
容器の外側全部から、上からも横からも下からもいっぺんに、バキバキに凍らせにくるっちゅうわけ。
そうなると、空気ちゃんはどうなるか・・・、わかる?
追い出された空気の逃げ場って、もうど真ん中しかないねん。
四方から追い詰められた空気が、氷の中心にギュウギュウに集まって、微細な泡の塊になる。
その泡が光を乱反射するから、白く濁って見えるっちゅうわけ。
つまり白い部分ちゅうのは、「氷に閉じ込められた空気の墓場」や。

ちょっと、不純物とか、塩素が見えてるんちゃうかな?とか思ってた君。
エエ線いっとるけど、白さの正体はほぼ不純物やないねん。
ポイント:白濁の正体は不純物やのうて、大半が「気泡」。
だから浄水器通した水で作っても、凍らせ方が同じなら普通に白くなる。
店の氷(純氷)が透明な理由
ほんなら店で出てくるあの氷はなんやねん、っちゅう話やけど。
あれは業務用の製氷機で作った「純氷」っちゅうシロモノ。
作り方が家とは根本的にちゃう。
- マイナス10℃前後の、わりと高めの温度でゆっくり凍らせる
- 凍らせながら水を撹拌して、空気を強制的に追い出し続ける
- 丸2日くらい平気でかける
気泡が入っとらんから密度が高い。
密度が高いから熱が伝わりにくい。
結果、ごっつ溶けにくい氷になる。
透明な氷が「見た目の話」やと思とる君、それは半分だけ正解や。
本質は溶けにくさや。
溶けにくいっちゅうことは、酒が薄まらんっちゅうこと。
美味いもんを美味いまま長く楽しめるっちゅうことやからね。
白い氷は「臭い」も背負っとる
もうひとつ、地味やけど致命的な話。
白い氷は表面積がデカい細かい泡を大量に抱えとるうえに、製氷皿がむき出しで冷凍庫に何日も放置されとる。
冷凍庫の中には、冷凍餃子も、開けかけの明太子も、去年の残りの何かも入っとるわけや。
氷はな、あれ全部の匂いを吸い込む、香りのブラックホールみたいなもん。
せっかくシェリー樽のええ香りのウイスキーを、冷凍庫の残り香で割っとる。
ごっつエエマリアージュ・・・に、なるわけないやろ?
アホでも分かると思うけど、香りの酒に汚臭を加えるなんか酒に対する冒涜行為や。
つまり、ウイスキーを美味しく飲むためには、絶対にやったらあかん事。
【方法①】買う …… 実は一番賢い選択肢やったりする
いきなり夢のない話して悪いんやけど・・・。
「月に数回しか家で飲まん」っちゅう人は、素直に買うのが一番賢い。
コンビニやスーパーで売っとるロックアイス、あれ中身は業務用の純氷や。
自分で作る手間も冷凍庫のスペースも要らんし、品質は最初から完成しとる。

時は金なり・・・、とちゃうけど。
時には金出して買ってきたほうが手っ取り早い事もある。
どこで買うのが一番安いか
ざっくりの相場感を出しとくわ(2026年8月時点。地域と店で普通に上下するから目安な)。
- 大手コンビニ 1.1kg …… 280〜290円前後。深夜でも買えるんが最大の武器
- 大手コンビニ 板氷1.7kg …… 370〜380円前後。自分で割る前提ならコレが一番エエ
- 100円系コンビニ 純氷1.1kg …… 130〜140円前後。近所にあるなら勝ち確
- スーパーのPB 1kg前後 …… 100円前後。最安。ただし夜には売り切れとることが多い
おんなじ純氷で3倍近い価格差があるわけや。
コンビニの「深夜に買える」っちゅう利便性に、君は毎回150円払っとる計算になる。
買うなら「かち割り」やのうて「板氷」を狙え
ここ、意外と知られてへん。
コンビニのかち割りロックアイスは、粒が小さいうえに大きさがバラバラや。
小さい氷は表面積の比率がデカいから、当然よう溶ける。
ロックでちびちびやりたいなら、1.7kgの板氷を買うて、家で割るのが正解や。
デカい塊から自分の好きなサイズを切り出せるっちゅうのは、それだけで一段上の家飲みになる。
グラム単価も板氷のほうが安い。文句なしや。

板氷を割るには、ノコギリが一番エエんやけど、キッチンには相応しくないっちゅう問題もある。
妻子持ちは確実に嫁にシバかれるし、やめといたほうが無難。
アイスピックはコンパクトで見栄えも大丈夫やけど、使いこなすにはコツがいる。
わしのおすすめは、よく切れるパン切り包丁。(ノコギリみたいにギザギザの刃のやつ)
キッチンに同化出来るし、パンもごっついよく切れるから、嫁にも褒められる。
ノコギリよりは刃付きが浅いから力がいるけど、ストレート刃の包丁タイプに比べるとめちゃくちゃ切りやすい。
ただし、買う派には明確な弱点が2つある
一般論としては「買うのが最強」で終わりそうなもんやけど、わしは毎回買う派やない。
理由はこの2つや。
- 好きなサイズ・形が手に入らん …… 特に丸氷は絶対に売ってへん
- 買いに行くのが面倒で、結局白い氷で妥協する日が来る …… これがほんまの敵
そう、問題は金と時間やない。
ほんまの敵は「面倒」や。
飲みたい夜に氷がない、コンビニまで歩くのはダルい、しゃあないから白い氷。
この妥協を何回やるかで、君の家飲み人生の総合点は決まる。
せやから、常備できる仕組みを家に作っとくほうが結局は強い。
っちゅうわけで、次からが今回のほんまの本題や。
【方法②】方向凍結DIY …… クーラーボックス1個で店の氷が作れる
ここからが今日のメインディッシュ。
方向凍結(一方向凍結)っちゅう手法があってな。
英語やと directional freezing って呼ばれとる。
原理:自然の湖とおんなじことを冷凍庫でやる
わしみたいな田舎育ちしか知らんかもしれへんけど、冬の池ってな、上から凍っていくやろ。
横からも下からも凍らへん。上だけや。
だから追い出された空気は、ずーっと下へ下へ逃げていける。
逃げ切れるから、上のほうの氷はスコーンと透明になる。
水たまりとか、池の氷が白くなっとるの見たこと無いやろ?
これを冷凍庫の中で人工的に再現するわけや。
やることは単純。
断熱された容器に水を入れて、フタを開けたまま冷凍庫に放り込む。
容器の側面と底は断熱材に守られとるから冷気が入らへん。
冷気が当たるんは開いとる上面だけ。
結果、上から下へ一方向に凍る。
空気は下へ下へ押し下げられて、最後に残った水と一緒に捨てられる運命になる。
ポイント:透明な氷を「作る」んやなしに、
「白くなる部分を最後にまとめて捨てる」っちゅうふうに考えたほうが理解しやすい。
用意するもの(ぜんぶで1,000円あれば足りるかも)
- 発泡スチロールのクーラーボックスorドウシシャの製氷機 …… 冷凍庫に入るサイズが絶対条件。
ドウシシャの製氷機は透明丸氷も作れて、コンパクト。 型無しで凍らせたら板氷も作れるからめちゃんこオススメや。 - 水道水 …… ミネラルウォーターは使わんでエエ。理由は後で書く
- まな板とタオル …… 氷を割るときの作業台
- アイスピックか、よう切れるパン切り包丁 …… 白い部分を落とすため
タッパーでもできるんかっちゅう質問がよう来るんやけど、答えは「できるけど、大幅に質が落ちる」や。
プラのタッパーは断熱性がほぼゼロやから、横からも凍ってまう。
どうしてもタッパーでやるなら、外側をタオルで何重にも巻いて、底に厚めの断熱材を敷け。
それでも発泡スチロールには勝たれへん。ここは面倒くさがらんと、素直に100均行ったほうがエエよ。
手順:これ通りやったら失敗せえへん
- クーラーボックスに水道水を8分目まで入れる …… 満タンにすると膨張して溢れる
- フタは絶対になし …… ここが全ての肝。フタしたら全方向から凍って普通の白い氷になる
- できれば冷凍庫の温度設定を「弱」にする …… ゆっくり凍らせるほど透明度が上がる。他の食材が心配ならこの日だけ我慢や
- そのまま18〜24時間ほったらかす …… 途中で開けたい気持ちは分かるけど、我慢が肝心
- 8割方凍ったところで取り出す …… 完全に凍らせたら意味あらへん。ここ、何気に超重要ポイントやで
- 底に残っとる水を流しに捨てる …… この水に空気と不純物が全部集まっとる
- 氷を取り出して、5〜10分ほど常温に置く …… キンキンのままやと割れやすくて切りにくい。少し温度に「なじませる」感じやね
- 下側の白く濁った部分を切り落とす …… ここだけは諦めて捨てるのがポイントや。削ぐように削るから、この作業は良く切れる包丁がエエよ
特に大事なんは②と⑤。
②のフタは絶対になし。
ゴミ入りそうやし、匂い移りやすそうやし、フタしたくなる気持ちはわかる。
でもあかん、透明な氷を家の冷蔵庫で作るためにはエグいくらい余計な事。
冷凍庫のひんやり冷気を液面に直接アタックさせて、上から順番に凍らせるのが絶対条件や。
⑤の「8割で止める」。
これが一番みんな失敗するとこ。
「もうちょっと待ったら全部凍って一石二鳥やん」って思うやろ。それが罠やねん。
最後まで凍らせたら、逃げ場を失った空気が氷の底で結局白く固まる。
つまり、結局捨てる部分っちゅうこと。
捨てる勇気が透明度を作るねん。
覚えときや。
時間の目安は「冷凍庫の性格」で変わる
18〜24時間って書いたけど、これは絶対やない。
冷凍庫の大きさ、詰まっとる量、クーラーボックスのサイズ、室温。
全部でちょっとずつ変わるから、最初の一回は失敗する覚悟で、必ず様子見して作ってみること。
- 12時間で確認 …… 表面が2〜3cm凍っとったら正常。まだ薄いなら「弱」が効きすぎとる
- 18時間で確認 …… ここで8割いっとったら即取り出し
- 24時間で確認 …… まだ半分やったら、次回から「中」に上げる
- 36時間放置 …… 完全凍結。やり直し。おとなしく溶かして出直しや
2〜3回やったら自分の冷凍庫のクセが分かる。
そこから先はもう一生モンの技術が身についたも同然。

履歴書の特技欄に「透明氷」って書けるレベル。
切り方・割り方 …… ここでビビると全部台無しになる
取り出した氷塊は、そのままではデカすぎてグラスに入らん。
ここで正しく割る技術が要る。
まず、絶対に守ること
冷凍庫から出したてのキンキンの氷を、いきなり叩くな。
マイナス20℃の氷は内部に、目には見えへん強烈な応力を抱えとる。
そこに衝撃入れたら、狙いと全然関係ないとこがパキーンといく。
常温に10分置いて、表面がうっすら濡れてきたくらいが割りごろや。
これを「氷を落ち着かせる」って言うんやけど、プロは絶対にこの工程を飛ばさへん。
アイスピックの使い方
- まな板の上に濡れたタオルを敷いて、その上に氷を置く(滑り止め)
- 割りたいラインに沿って、アイスピックの先で軽く点を打っていく(穴を線で並べるイメージ)
- 線が引けたら、その線上を上から軽くコツンと叩く
- 勝手にパカッと割れる
力で割るんやない。
先に割れ道を作っといて、氷に自分から割れてもらうんや。
力任せにブスブス刺すのは、通天閣を素手でよじ登ろうとするくらい無謀な行為。
やめときや。手ぇ怪我するだけやで。
パン切り包丁でもいける(むしろ初心者向き)
アイスピックが怖い人、ちょっと使いこなせる自信がない人は、よう切れるノコギリみたいなパン切り包丁を使ってみ。
氷の切りたい部分で、ちょっと押さえつけるように力をかけながらゴリゴリ切っていく。
ある到達点に達した瞬間、パコーンてきれいに割れるから気持ちエエよ。
よくある失敗パターン5つと、その原因
ここは君が絶対に踏む地雷やから、先に潰しとくで。
- 全体が白くなった …… フタを閉めとった、もしくは容器の断熱が足りてへん。横から凍った証拠や
- 上のほうだけ薄く透明で、あとは全部ちょっと白い …… 完全凍結まで放置したパターン。約束通り8割で止めろ
- 氷にヒビが入りまくっとる …… 急激に凍らせすぎ。冷凍庫の設定を「弱」に落とせ
- 透明やけど氷が臭い …… 冷凍庫の匂い移り。作り置きするなら密閉必須(あとで書く)
- 取り出すときにクーラーボックスが割れた …… 水入れすぎ。8分目を守れ。あと、外側を軽く水で流したら気持ちよう外れる
この5つ潰したら、もう失敗する余地がほぼ無い。
【方法③】専用の製氷器 …… 金で時間を買う、正しい大人の解決策
「クーラーボックスとか毎回やってられるか」っちゅう君。
その感覚、めちゃくちゃ正常や。
世の中には、方向凍結の理屈をそのまま製品化した透明氷用の製氷器っちゅうもんがある。
わしのオススメは、圧倒的にドウシシャの丸氷製氷機。
冷凍庫を占領せえへん完璧なサイズ感。
インナーありで清潔感問題なし。
丸氷も、板氷も作れる万能性。

文句なしのコンパクト製氷機。
価格も2,000円以下で買いやすい。
仕組みは全部おんなじ
やっとることは、さっきのクーラーボックス法とまったく一緒や。
- 製氷型のまわりを断熱材で覆う
- 上(もしくは片側)からだけ凍らせる
- 白くなる部分は下の貯水スペースに追い出す
- 20時間前後でゆっくり完成
ちがうんは、白い部分を切り落とす作業が要らんことと、形がキレイに揃うことや。
タイプ別の選び方
- キューブ型(2〜5cm角) …… 一番つぶしが効く。ウイスキーにも焼酎にもアイスコーヒーにも使える。迷たらコレ
- 丸氷型(直径5〜6cm) …… 見た目が水晶みたいで圧倒的。表面積が小さいから溶けにくいっちゅう実利もある
- ダイヤカット型 …… 面がキラキラする。完全に自己満足の領域。ぶっちゃけちょっとダサい
- 大型ブロック型 …… 塊で作って自分で割る派向け。DIY勢の最終形態。ガチ勢は結局ここに行き着く
わしの本音:最初はキューブ型1個で十分
丸氷はロマンや。分かる。めちゃくちゃ分かる。
でも正直に言うとくわ。
丸氷は口の狭いグラスには入らんし、日常使いでは意外と出番が少ない。
ハイボールにデカい丸氷1個入れたら、隙間がスカスカで炭酸がガンガン抜ける。
そら見た目は最高やけど、味を取るならキューブをギッチギチに詰めたほうが上や。
せやから順番としては、まずキューブ型を買う。
それで家飲みが習慣化してから、ご褒美として丸氷型を追加する。
そんで作り分けるのがめんどくさくなって、最終的に大型ブロック作って自分で割るようになる。
自分で割ると、アイスピックと包丁でありとあらゆる形に成形できるから、結局ここに落ち着く。
これが一番後悔せえへんルートやと思とる。
ネットの定番ワザ、実際どこまで効くんか検証しといたで
ここからは、透明な氷でググったら死ぬほど出てくる小ワザを、わしの実感で仕分けしたる。
「一度沸騰させた水を使う」 …… 効く。ただし主役やない
これは理屈としては正しいねん。
ただ、全然完璧やない。
水を沸騰させたら溶けとる空気が飛ぶ。
空気が減っとる水は、当然そのぶん白くなりにくい。
ここまでは合っとる。
って言いたいところやけど、実際はそんなに劇的に変わらへん。
理由は2つある。
- 冷ましとる間に、空気がまた溶け込んでいく …… 常温まで戻る頃には結構な量が戻っとる
- 凍らせ方が全方向のままなら、結局中心に集まる …… 原因の本丸が手つかずや
沸騰法だけで作った氷は「ちょっとマシな白い氷」止まり。
2回沸騰させろとかいう記事もあるけど、労力に対して見返りが小さすぎる。
結論:方向凍結と組み合わせるなら意味がある。単体では時間のムダ。
ちなみにわしは沸騰させてへん。
方向凍結さえちゃんとやっとったら、水道水そのままで十分に透明になるからな。
「ミネラルウォーターを使う」 …… むしろ逆効果のことがある
これはハッキリ言うとくわ。ミネラルウォーターは要らん。
特に硬水はアカン。
カルシウムやマグネシウムがようけ入っとるから、凍る過程で析出して白い筋が出ることがある。
「高い水使うたら高級な氷になる」と思とる君。
それは、たこ焼きに神戸牛入れたら旨なるはずやと信じとるようなもんや。
方向がちゃう。
日本の水道水は世界基準で見たら十分にキレイや。
しかも、凍る途中で不純物は外に追いやられていく。
使うなら軟水か、浄水器を通した水道水で必要十分やねん。
「浄水器を通す」 …… 味方やけど、透明度への貢献は小さい
浄水器はカルキ臭を落としてくれるから、味と匂いには効く。
そこは素直に認める。
実際に、わしも水道水を浄水器を通して使っとる。
ただ、白濁の主犯は溶存空気であって不純物やないねん。
せやから浄水器を通しても、凍らせ方が同じなら白さはほとんど変わらん。
浄水器は「匂い対策」、方向凍結は「透明度対策」。役割がちゃう。
両方やるのがベストやけど、”透明な氷”を作るための優先順位は、圧倒的に方向凍結が上や。
「製氷皿にラップをかける」 …… 気休め
匂い移りには多少効く可能性はある。
透明度には何も効かん。
気休めにしかならん、ほぼ意味のない作業や。
「冷凍庫の温度を弱にする」 …… これは効く。全力で効く
小ワザの中で唯一、単体でもハッキリ体感できるのがコレや。
ゆっくり凍らせるだけで、普通の製氷皿でも白濁部分が小さくなる。
方向凍結が面倒な人は、まずこれだけでもやってみ。
ただし冷凍庫全体の温度が上がるから、アイスクリームがやわやわになったり、冷凍食品の品質が落ちたりする。
十中八九シバかれるけど、そこは家族と要相談やな。
氷のために家庭崩壊させたら本末転倒やで。
せっかく作った透明な氷、保存で台無しにすな
ここ、みんな軽視しとるけど死ぬほど大事や。
苦労して透明な氷を作った。よかった。
ほんでそれをそのまま冷凍庫に置いといたら、3日後には冷凍庫の匂いをフルコースで吸っとる。
保存の鉄則3つ
- ジップ袋に入れて空気を抜く …… 一番安くて一番効く
- さらに密閉容器に入れる …… 二重にすればほぼ完璧。神経質な人向け
- 1週間以内に使い切る …… 昇華で表面が白っぽくガサつくうえ、匂いも蓄積する
あとな、氷同士がくっついて巨大な塊になるのを防ぎたいなら、一回表面を軽く水で流して、水気を切ってから袋に入れるとマシになる。
凍りたてのキンキンの氷は表面がザラついとって、そこ同士が結合しやすいねん。
作り置きは「週末にまとめて」が現実解
透明氷は1回作るのに丸1日かかる。
飲みたい日に作り始めても間に合わへん。
せやから、金曜の夜か土曜の朝に仕込んで、日曜に割って1週間分ストックっちゅうサイクルが、実質的に一番問題なく回るペース。
これを習慣にできたら、君の家飲みは完全に次のステージや。
形とサイズの使い分け …… 全部の酒に透明な丸氷が正解やない
透明な氷が作れるようになると、次はサイズの話になる。
ここも整理しとくわ。
- 大きめキューブ(4〜5cm角) …… ウイスキーのロック本命。溶けにくくて味がブレへん
- 丸氷(直径5〜6cm) …… 見た目最強。口の広いロックグラス専用
- 小さめキューブ(2〜3cm角) …… ハイボール・水割り向け。ギッチギチに詰められるんが強み
- 板氷を手割りした乱形 …… 面が多くて冷えが速い。手っ取り早く冷やしたいとき
- クラッシュアイス …… ミントジュレップとかカクテル用。溶けるん前提で使う
ここで一般論をひっくり返しとくで。
ハイボールに関しては、完璧に透明でドデカい氷にこだわる必要はそんなに無い。
前の記事にも書いたけど、ハイボールは炭酸が主役や。
ドデカい氷1個より、小さめの氷をギッチギチに詰めたほうが液面が安定して炭酸がもつ。
そこは市販のロックアイス程度あれば十分やねん。
透明な氷がほんまに効くんは、ストレートに近い濃度で、時間をかけて飲むロックや。
溶けにくさが味の持続に直結する場面。ここでこそドデカい純氷の価値が出る。
「なんでもかんでも透明な丸氷」は、通ぶりたいだけの自己満足になりがちや。
使い分けができてこそ、ほんまの家飲み上級者やで。
コスパで考えたら、結局どれが一番エエんか
最後に金の話しとこか。
実際問題、ここが一番リアルに気になるとこやろ。
年間コストのざっくり比較(週2回の家飲みを想定)
- コンビニで毎回買う …… 月8回×280円=約2,240円/月。年間約27,000円
- スーパーで毎回買う …… 月8回×100円=約800円/月。年間約9,600円
- クーラーボックスDIY …… 初期110円。電気代は誤差レベル。年間ほぼ0円
- 専用製氷器 …… 初期2,000〜5,000円。あとはタダ。2年目以降は完全に元が取れる
数字だけ見たらDIY圧勝や。
でも「毎回1日前から仕込む」っちゅう手間賃は、この表には載ってへん。
わしの結論:ハイブリッドが一番強い
実際わしがどうしとるかっちゅうと、こうや。
- 普段のハイボール用 …… 自作氷塊の余りストックがなくなりそうになったら、スーパーの安いロックアイスを買う
- 週末のロック用 …… 専用のクーラーボックスで自作氷塊を作って、その場で割る。余りは普段のハイボール用にストックする
この2階建てにしたら、日常の面倒くささもゼロやし、勝負どころの一杯もちゃんと楽しめる。
全部を最高品質で揃えようとすると、ちょっとしんどいし、絶対にどっかで挫折する。
エエ感じに手を抜くとこと、金と手間をかけるとこを分けるんが長続きの秘訣やで。
まとめ:透明な氷は、金やのうて「凍らせ方」で決まる
最後に重要なポイントをおさらいしとこか。
- 白濁の正体は、ほぼ水に溶けとる空気。不純物がメインやない
- 家庭用冷凍庫は全方向から急速に凍らせるから、空気が中心に閉じ込められる
- 解決策は方向凍結。断熱容器(クーラボックス)のフタを開けて、上からだけ凍らせる
- 冷凍庫は「弱」設定。ゆっくり凍らせるほど透明になる
- 8割凍ったら取り出して、残りの水は捨てる。完全凍結は失敗のひとつや
- 割るときは常温に5〜10分置いて、線を引いてから軽く叩く。力任せは怪我のもと
- 沸騰・浄水・ミネラルウォーターは全部オマケ。優先順位を間違えるな
- 保存はジップ袋で密閉。1週間以内に使い切れ
- ハイボールは市販のロックアイスで十分。ドデカ透明氷塊の本領はロックで発揮される
特別な機械も、高い水もいらん。
100均のクーラーボックスと、ちょっとの我慢。
それだけで、君のグラスの中身は今晩から店の一杯に近づく。
週末に仕込んどいて、日曜の夜にスコーンと透き通った氷でウイスキー飲んでみ。
自分で作った氷やと思たら、味が2割増しになる事間違いなし。
ほな、またエエ事おしえたるわ。

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