品名:ザ・ウイスキー(向獅子マーク)
生産期間:1989年〜1991年
生産地域:日本
蒸留所名:山崎蒸溜所、サントリー大阪工場
タイプ:ブレンデッドウイスキー(構成原酒は全て国内蒸留原酒のジャパニーズウイスキー)
熟成年数:-(平均酒齢30年の山崎モルトを贅沢に使用)
度数:43%
容量:750ml
終売時期:1989年(酒税法改正により特級表記が消え終売となる。)
シリーズの終売時期:2006年(サントリーウイスキーのブランド編成により完全終売を迎える)
評価:★★★★★★★★★(9+)
【ザ・ウイスキー 向獅子マーク】 香り・味を徹底的にレビュー
香り
実に熟成感のあるリッチな香りで満たされる😋🥃❤️
華やかさよりも重厚感、選ばれし本物の威厳を感じる、唯一無二の存在感。
鼻孔に絡みつくような重み&ウッディネス。
マンゴーのような南国系のフルーティさもあるけど、パァ〜っと主張するにぎやかな目立った香りやなしに、静かに、確実に、ここに存在する落ち着きのある甘い香りに仕上がっとる。
軽くやけど、スイートな焼き芋のようなニュアンスも。
味
ストレート(開栓日)
グラスから漂う香木の香りと、メロンを想わせる妖艶な香。
一口含めば、そこはやっぱりこの世のものとは思われへん「楽園」が広がっとる😋🥃❤️
一言でまとめるんやったら「陶酔」
シルキーでは言い足りんレベルの滑らかで艷やかな舌触り。
複雑な味わいの中に、ミルキーとも言える滑らかで品の良い甘みが広がって、更に追い打ちをかけるように爆発する口内での香りの広がりは、とんでもなくエゲツない。
フィニッシュのあとも甘い香りが広がりつづけて、これでもかっちゅう上品なウッディネスに満ち溢れた極めて満足感の高い余韻が永く壮大に続く・・・。
コレはあかん。
じっくり大事に飲みながら、続きは次の機会にまたレポートしていこ😋🥃❤️
ストレート(開栓後 1ヶ月)
はぁ〜、やっぱり香木感のある、和の香りが圧倒的に強いねぇ😋🥃❤️
これぞジャパニーズウイスキーっちゅう見事な世界観で、なんか、禅の修行でもしとるかのような神聖な気分になる香りっちゅうか、体中の邪念、毒素を排出してくれそうな荘厳で清い香り。
同時に、ものごっつなめらかな肌触りで、温かみのあるふわふわした羽毛布団のようなニュアンス。
深い熟成感が有りつつも全く枯れてない華やかかつオリエンタルな甘い香りがたちこめる・・・。
コレはあかんわ。
もう・・・、飲まずして次元が違うのがスケスケの丸見え状態や😋🥃❤️
くちびるを湿らせる程度でも・・・・。
多種多様な生物が生まれたカンブリア紀〜デボン紀の海のような、複雑で多種多様な生命に満ち溢れたエネルギーの塊、地球の神秘を感じる味。
こらぁ、簡単に言葉するのは無理な旨さやでぇ・・・。
とにかく飲めば一撃でわかる凄さ。
このクオリティで響っちゅう名前がついたり、山崎っちゅうワードが入っとったら・・・どんな値付けになるんやろ・・・。
陶器ボトルのポテンシャル故、保存状態もごっつエエ。
徐々に値段が上がり出しとるけど、ほんま早めに買っといてよかったわ😋🥃❤️
ブレンデッドと言いつつ、響30年よりもモルティで熟成感バリバリの山崎モルトの存在感がエゲツないねん。
やっぱ、サントリー2代目社長の佐治敬三さんの気合がバチバチに入った究極のウイスキーは次元が違うて。😋🥃❤️
ストレート(開栓後 15ヶ月)
特級時代のシェリー感、響マーク時代のミズナラ感。
あえて言うならその中間的な位置におるのが向獅子マークのザ・ウイスキーや😋🥃❤️
どっちかっちゅうたらやや山崎の特徴的なミズナラ系のニュアンスが強いけど、初代特級時代に特徴的やったシェリーのニュアンスもしっかりあって、贅沢感極まりないフルバディ&サムバディな複雑な味わいに仕上がっとる。
どの世代のザ・ウイスキーにも共通する事やけど、ちょっと頭狂ったんかと思うレベルでアルコールの刺激が無いし、舐めるレベルの少量でも爆発的に長熟山崎モルトの極めて日本的でリッチな香りが広がるねん。
とんでもないポテンシャルを秘めとるのがよく分かる。
一応ブレンデッドやねんけど、山崎モルトの支配的な香りと圧倒的な味わいで、実質ピュアモルトに近いんちゃうかなぁ〜と思わせる満足感。
酒齢30年を超える山崎原酒が贅沢使われとるのが嫌でもわかる、素晴らしいウイスキーやでほんま😋🥃❤️
加水(開栓日)
数滴の加水でミズナラ樽の香りがグッと出てくる😋🥃❤️
あきらかにフルーティさがボリュームアップして、口内で香りが爆発するさまを見せつけられる感覚に。
これは・・・、これは旨い😋🥃❤️
オールドボトルやし、しかも開栓したててこのクオリティは素晴らしいとしか言いようがない。
ストレートでも開けたてから十分なクオリティを感じたけど、今後の時間経過で覚醒することを期待せざるをえんハイクオリティな味わいやわ😋🥃❤️
加水(開栓後 11ヶ月)
うわぁ〜、やっぱりミズナラ由来の特徴的な香りがグッと出てくるねぇ😋🥃❤️
シングルモルト山崎のミズナラを連想するような強いミズナラ感があって、クリーミィ&リッチ。
同時にシェリー樽原酒の温かみ、上質なカカオのような、ほわほわの綿を口に含んだような繊細なタンニンを伴う口当たり。
ラストに軽く温かいスパイスがきて、ホカホカした余韻へと誘う。
飲み終わってもず〜っと鼻の奥が甘い感覚が続くねん😋🥃❤️
開栓後11ヶ月目やけど、全くヘタった感じは無い。
向獅子マークのザ・ウイスキーは生産期間が短いから、ザ・ウイスキーの中でも一番入手するのが難しいんやけど、ザ・ウイスキーの重要な1ピースを担っとる名作ボトルやから、いっぺん時代ごとに飲み比べて比較してみてほしいわ😋🥃❤️
ロック(開栓後2日目)
特級時代のザ・ウイスキーと比較すると、向獅子時代のザ・ウイスキーはフルーティな香りが際立つねぇ・・・。
つるんとした滑らかさ極まる舌触りに、クリーミィで抜群にフルーティ、熟成感も申し分ない見事な味わいや😋🥃❤️
強すぎず、繊細すぎず、絶妙な厚みがある温かなウッディネス。
香りは終始、長期熟成の山崎モルトを感じる素晴らしい逸品。
バディは特級時代のザ・ウイスキーと比べるとややミディアム〜ミディアムフル寄りになったけど、全体を通して激烈に濃いわけやないのに、フルーティでメロンのような余韻が不思議と永く永く繊細にどこまでも力強く伸びていく・・・。
氷が溶けてもなお、香り、味わいに軽さが出ず、永く余裕を持って自分のペースで楽しめるのが素晴らしい😋🥃❤️
ロック(開栓後 11ヶ月目)
エグい旨さやなほんま・・・。
ツヤツヤのガラス玉が舌の上をころがるような、つるんとしたタッチで複雑かつ華やかリッチな、一言では到底表現し難い圧倒的威厳を感じる風味。
余韻は極めて永く、鼻から抜ける白檀、伽羅を連想する、甘く神聖な香木感がお見事😋🥃❤️
ストレートも旨いんやけど、ロックはロックで最高なんよなぁ・・・。
ほんま安いうちに買い占めとけばよかったなぁ・・・。
後悔先に立たず。
とてもやないけど買われへん値段の響30年ほどやないし、金さえ出せばギリギリまだ買えるだけマシやと思っとこ😋🥃❤️
【ザ・ウイスキー 向獅子マーク】の定価・販売価格は?
ザ・ウイスキー 向獅子マークの定価は35,000円くらいやったはず。
当然もう今はそんな値段で買われへんし、オークションとかフリマアプリで見つけたとしても比較的外観の状態が悪いボトルがほとんどやから、隅々まできれいなボトルを見つけるのは至難の業。
それでも状態によって13万円〜18万円くらいの値幅で落札されとるみたい。
せやけど、原酒の質的には実質格下のプレステージ25年の相場を考えると、コレでもめっちゃ安いライン😋🥃❤️
響30年は高すぎるし、ザ・ウイスキーは希少で激烈プレミアムな終売品としてはまだギリギリ妥当な価格で買える最後の優良ボトルやと思う。
もう二度と生産されることがないであろう、エグいほど手の込んだボトルと深い味わい。
1983年から右肩下がりになった日本のウイスキー界大不況時代の前半に生み出された幻の味っちゅうてもエエやろね😋🥃❤️
サントリーファンなら一本は持っておきたい古き良き時代のウルトラプレミアムジャパニーズブレンデッドウイスキーに乾杯や😋🥃❤️
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